この記事で扱う12本
賞の呼び名は開催年によって違う。2007年は「美少女ゲームアワード」のグラフィック賞、2009年は銀賞、2010年は金賞、2016年以降は「萌えゲーアワード」のグラフィック賞。本記事ではこれらをまとめて扱う。
| 年 | 受賞 | 作品名 | ブランド | 原画 |
|---|---|---|---|---|
| 2007 | グラフィック賞 | 聖なるかな | ザウス | まさはる/人丸 |
| 2009 | グラフィック賞銀賞 | きっと、澄みわたる朝色よりも、 | propeller | やすゆき/ヨダ |
| 2010 | グラフィック賞金賞 | PrismRhythm −プリズムリズム− | Lump of Sugar | たにはらなつき/せせなやう |
| 2016 | グラフィック賞 | 千の刃濤、桃花染の皇姫 | オーガスト | べっかんこう/夏野イオ |
| 2017 | グラフィック賞 | お家に帰るまでがましまろです | まーまれぇど | さそりがため/芦俊/ちこたむ |
| 2017 | グラフィック賞 | 絆きらめく恋いろは | CRYSTALiA | ぺろ/うすめ四郎/にろ/萌木雄太 |
| 2020 | グラフィック賞 | 紅月ゆれる恋あかり | CRYSTALiA | ぺろ/うすめ四郎/ギザン/noyF |
| 2021 | グラフィック賞 | ふゆから、くるる。 | シルキーズプラス | あめとゆき/なのはなこひな |
| 2022 | グラフィック賞 | アンレス・テルミナリア | Whirlpool | 水鏡まみず |
| 2023 | グラフィック賞ほか | アマカノ2+ | あざらしそふと | ピロ水 |
| 2024 | グラフィック賞 | 美少女万華鏡異聞 雪おんな | オメガスター | 八宝備仁 |
| 2024 | グラフィック賞ほか | オトメ世界の歩き方 | オルトロス | mignon |
2017年と2020年の2本は同じブランドの作品で、同じ世界を舞台にしている。関係は各項目とページ末尾で整理した。
2007年 グラフィック賞|聖なるかな
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 美少女ゲームアワード2007 グラフィック賞 |
| ブランド | ザウス |
| 原画(イラストレーター) | まさはる/人丸 |
| 原作の発売年 | 2007年 |
| FANZA配信日 | 2010-08-20 |
| ジャンル表記(FANZA) | ハーレム/CGがいい/デモ・体験版あり/ファンタジー/バトル/ロールプレイング/ゲーム性に定評/シミュレーション |
| FANZA商品名 | 聖なるかなDL版【美少女ゲームアワード2007 グラフィック賞受賞】 |
どんな話か
『永遠のアセリア』と同じ世界を土台にした「永遠神剣物語」の第二章にあたる。ひとつの世界のなかで話が閉じていた前作と違い、今回は舞台がいくつもの世界へまたがっていく。形式はシミュレーションRPGで、テキストを追うだけでなく、盤面で部隊を動かして勝ち筋を組み立てる部分が作品の骨格になっている。
何が評価されているか
まっすぐ支持されているのは、ゲームとしての手ごたえだ。前作から作り直された戦闘は駆け引きの幅が広く、歯ごたえのある難度で組まれている。一周が長く、周回して物語の分岐を埋めていく作りなので、腰を据えて長く付き合える。世界の広がり、音楽と主題歌、そして絵の良さを挙げる声も重なる。ノベル形式の作品とは別物として、戦略ゲームで遊びたい人に向いた一本だ。
こんな人に向く:戦略シミュレーションを遊びたい人、大きな一本にじっくり取り組みたい人。
シリーズの位置づけ:『永遠のアセリア』の世界を受け継ぐ第二章にあたり、前作と並べて語られることが多い。世界の入り口から順にたどりたいなら、そちらを先に手に取る手もある。
2009年 グラフィック賞銀賞|きっと、澄みわたる朝色よりも、
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 萌えゲーアワード2009 グラフィック賞銀賞 |
| ブランド | propeller |
| 原画(イラストレーター) | やすゆき/ヨダ |
| 原作の発売年 | 2009年 |
| FANZA配信日 | 2015-02-06 |
| ジャンル表記(FANZA) | CGがいい/幼なじみ/恋愛/デモ・体験版あり/ファンタジー/世界観がいい/シナリオがいい/学園もの/お嬢様・令嬢/演出がいい/音楽がいい/秋が舞台のゲーム |
| FANZA商品名 | きっと、澄みわたる朝色よりも、【萌えゲーアワード2009 グラフィック賞銀賞受賞】 |
どんな話か
秋の色に染まった学園が舞台だ。現代を描きながら、和の意匠と土地に残る言い伝えが物語の芯に据えられている。幼いころに強く結びついていた四人が同じ学園で顔を合わせるものの、あのころの関係はもう戻らない。四君子の名で呼ばれる彼らのあいだに空いてしまった距離が、物語の入り口になる。章を重ねて進む構成で、道筋はほぼ一本に絞られている。
何が評価されているか
秋という季節の描き方が、この作品の代名詞になっている。紅葉に覆われた風景と和の意匠、そこへ重なる音楽と画面演出が、ほかで代えの利かない空気を作り上げる。物語が向かうのは、人どうしの結びつきと、他者へ差し出す優しさを掘り下げる方向だ。終盤で伏線が結び直されたときの手ごたえと、プレイし終えたあとに残る清々しさを挙げる声が重なる。絵と演出が物語の主題と真正面から噛み合った一本だ。
恋の相手として選べるヒロインは実質ひとりで、性描写も多くない。物語と雰囲気を目当てに手に取りたい作品だ。
こんな人に向く:秋の空気と和の雰囲気に浸りたい人、一本道の物語をじっくり味わいたい人。
2010年 グラフィック賞金賞|PrismRhythm −プリズムリズム−
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 萌えゲーアワード2010 グラフィック賞金賞 |
| ブランド | Lump of Sugar |
| 原画(イラストレーター) | たにはらなつき/せせなやう |
| 原作の発売年 | 2010年 |
| FANZA配信日 | 2014-12-12 |
| ジャンル表記(FANZA) | CGがいい/恋愛/ファンタジー/世界観がいい/ブラウザ対応/女装・男の娘/学園もの/初心者おすすめ/お嬢様・令嬢/萌えるゲーム/癒されるゲーム/音楽がいい |
| FANZA商品名 | PrismRhythm −プリズムリズム− 【萌えゲーアワード2010グラフィック賞金賞受賞】 |
どんな話か
戦乱と水の汚れによって人が絶える寸前まで追い込まれた、はるか先の時代が下敷きになっている。世界を建て直したのは各地に現れた「春雪」という大樹で、水が清められ、穏やかな暮らしが戻ってきた。物語の舞台は、その森を抱く島だ。主人公はわけあって、島でいちばん栄えた区域にある名門校へ編入することになる。各ヒロインの物語を終えたあとには、締めくくりにあたる章が別に用意されている。
何が評価されているか
この作品の評判を作っているのは、世界そのものの心地よさだ。水路の走る街並みを描いた背景、穏やかな旋律、そして誰ひとり険のないヒロインたち。そこに身を置いているだけで気持ちがほどけていく、という語られ方をする。ヒロインの愛らしさを第一に挙げる人が多く、結ばれたあとの甘い時間や、最後の章での盛り上がりに触れる人もいる。癒しを掲げて作られ、その看板どおりのものが届く一本だ。
こんな人に向く:穏やかな空気に浸りたい人、絵と音楽ごと世界を味わいたい人。
2016年 グラフィック賞|千の刃濤、桃花染の皇姫
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 萌えゲーアワード2016 グラフィック賞 |
| ブランド | オーガスト |
| 原画(イラストレーター) | べっかんこう/夏野イオ |
| 原作の発売年 | 2016年 |
| FANZA配信日 | 2016-12-29 |
| ジャンル表記(FANZA) | CGがいい/DL版独占販売/幼なじみ/デモ・体験版あり/巫女/ファンタジー/バトル/時代モノ/世界観がいい/ブラウザ対応/キャラクターがいい/シナリオがいい/演出がいい/DMM GAMES PLAYER専用/姉・妹/主従 |
| FANZA商品名 | 千の刃濤、桃花染の皇姫【萌えゲーアワード2016 グラフィック賞 受賞】 |
どんな話か
一つの血筋が二千年のあいだ守ってきた皇国が、攻め入った異民族に奪われる。日常が根こそぎ壊れたなかで、帝位を継ぐ資格を持つ少女がただひとり生き残り、国を取り返すための力を求めていく。物語が繰り返し問うのは「忠義」だ。誰のために刀を振るい、何に殉じるのか。それを登場人物のひとりひとりが自分で決めていく。和と大陸の意匠が入り混じった舞台で、戦を描くため血の流れる場面も出てくる。なお、「千桃」の略称で呼ばれることが多い。
何が評価されているか
12本のなかで、絵と画面演出がもっとも強く語られるのがこの作品だ。立ち絵に光と奥行きを与えて場面を作る手つき、斬り合いを切り取る画作り、描き込まれた背景。立ち絵と背景で見せる形式でどこまでやれるかを押し広げた一本として名前が挙がる。物語の側では、主君と臣下が交わす忠義の描き方が支持され、ヒロインたちの佇まい、音楽、終盤の盛り上がりまで評価が広がる。オーガストの代表作として挙げる人も並ぶ。
こんな人に向く:絵と演出ごと物語に飲み込まれたい人、主従と忠義の物語に惹かれる人。
シリーズの位置づけ:前作を必要としない一本で、この作品のなかで物語が完結する。あとからファンディスク『千の刃濤、桃花染の皇姫‐花あかり‐』が出ており、そちらは本編を終えてからでいい。同じブランドの『穢翼のユースティア』に連なる、重い題材を扱う側の系譜にある作品で、そちらはエロゲ初心者おすすめ6本で扱っている。
2017年 グラフィック賞|お家に帰るまでがましまろです
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 萌えゲーアワード2017 グラフィック賞 |
| ブランド | まーまれぇど |
| 原画(イラストレーター) | さそりがため/芦俊/ちこたむ |
| 原作の発売年 | 2017年 |
| FANZA配信日 | 2018-02-09 |
| ジャンル表記(FANZA) | ハーレム/CGがいい/DL版独占販売/制服/パイズリ/恋愛/エロに定評/世界観がいい/ラブコメ/ギャグ・コメディ/スカトロ/淫語/萌えるゲーム |
| FANZA商品名 | お家に帰るまでがましまろです【萌えゲーアワード2017 グラフィック賞 受賞】 |
どんな話か
頼れる身内も帰る場所もなくした主人公が、道端で行き倒れているところを洋菓子店の少女に助けられる。そのまま店に置いてもらい、働き始めるところから物語が動く。この店がまた変わっていて、オーナーも店長も学園に通う身分だ。二人が授業に出ているあいだは店を閉め、下校してから開ける。売り上げは芳しくなく、主人公は彼女たちと一緒に、店を立て直す手を打っていく。
何が評価されているか
支持の中心にあるのはヒロインたちと性描写だ。彼女たちがまっすぐ主人公へ好意を寄せ、甘い場面は分量も密度も大きい。塗りの質と絵の見栄えを挙げる声が重なり、絵柄に惹かれて手に取っても損はないと語られる。物語のほうは商店街の人情と「家族」をめぐる筋が土台にあり、悪意を持った人物が出てこない。頼りになる主人公の描かれ方も好意的に語られている。笑いを挟みながら、最後まで角の立たない空気で進む一本だ。
こんな人に向く:甘い恋愛と濃い性描写を両方求める人、優しい空気の作品で気を抜いて遊びたい人。
シリーズの位置づけ:続き物ではなく、この1本で完結している。
2017年 グラフィック賞|絆きらめく恋いろは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 萌えゲーアワード2017 グラフィック賞 |
| ブランド | CRYSTALiA |
| 原画(イラストレーター) | ぺろ/うすめ四郎/にろ/萌木雄太 |
| 原作の発売年 | 2017年 |
| FANZA配信日 | 2018-03-06 |
| ジャンル表記(FANZA) | 巨乳/ハーレム/CGがいい/DL版独占販売/AMUSE CRAFT/恋愛/デモ・体験版あり/バトル/世界観がいい/ブラウザ対応/シナリオがいい/学園もの/ラブコメ/初心者おすすめ/熱いゲーム/演出がいい |
| FANZA商品名 | 【めくいろ】絆きらめく恋いろは【萌えゲーアワード2017 グラフィック賞 受賞】 |
どんな話か
真剣を手にして競い合う近未来の競技「刃道」が根づいた世界が舞台だ。主人公はその刀を打つ側で、技術科に籍を置く刀鍛冶にあたる。戦うのはヒロインたちで、主人公は刀を仕立てて彼女たちを支える立場に回る。物語の途中で、家に祀られてきた守り神を名乗る存在が現れ、競技ものと伝奇の二本立てで進んでいく。恋の相手として選べるのは四人。うち一人の物語は、残りを見届けてから開く仕組みだ。
何が評価されているか
刃道という名の架空競技を、きちんと面白いものとして見せているところがまず支持されている。組み合わせによって戦い方が変わる試合の運び、そこへ至るまでの積み上げ、勝ち負けがはっきりつく競技ものの熱さ。ヒロインでは姉貴分にあたる一人の人気が突出しており、その物語を本作の白眉に挙げる声が並ぶ。テンポよく進む語り口、和の意匠を織り込んだ絵柄、斬り合いを切り取ったCGの勢いを挙げる人もいる。
こんな人に向く:熱い競技ものを求める人、刀を持つヒロインに惹かれる人。
シリーズの位置づけ:刃道を舞台にした一連の作品の入り口にあたる。この作品のあとにファンディスク『絆きらめく恋いろは −椿恋歌−』が出ており、同じ世界を描いた『紅月ゆれる恋あかり』(次の項目)も続く。まず刃道の世界に触れるなら、ここから入るのが分かりやすい。
2020年 グラフィック賞|紅月ゆれる恋あかり
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 萌えゲーアワード2020 グラフィック賞 |
| ブランド | CRYSTALiA |
| 原画(イラストレーター) | ぺろ/うすめ四郎/ギザン/noyF |
| 原作の発売年 | 2020年 |
| FANZA配信日 | 2020-12-25 |
| ジャンル表記(FANZA) | CGがいい/DL版独占販売/制服/AMUSE CRAFT/恋愛/デモ・体験版あり/バトル/世界観がいい/ブラウザ対応/シナリオがいい/学園もの/熱いゲーム/演出がいい |
| FANZA商品名 | 【ゆれあか】紅月ゆれる恋あかり【萌えゲーアワード2020 グラフィック賞 受賞】 |
どんな話か
前の項目と同じ刃道の世界を舞台にした作品で、こちらは刃道を教える学園が舞台になる。そこへ、気質も強さの質もまるで違う二人の少女が入学してくる。熱をそのまま刀へ込める者と、頭脳と技で冷静に相手を崩す者。物語はこの二人がぶつかり合う道筋に沿って進む。伝奇の要素は控えめで、競技の熱さに的を絞った作りだ。ルート分岐で物語が枝分かれする形はとらず、長い本編を一本道で進めたあとに、ヒロインごとの短い挿話が付く。
何が評価されているか
シリーズのなかでこれを最高傑作に推す声が集まっている。理由ははっきりしていて、刃道の試合と、そこへ懸ける少女たちの気持ちに全部を注いだ構成だ。それぞれが背負ってきたものが試合の場で噴き出し、終盤の大会に入ってからの畳みかけを、声の演技と音楽と画面が同時に押し上げる。恋愛よりも、少女たちの友情と競い合いに軸を置いた点を評価する人が多く、熱さと切なさの両方に触れる声も重なる。
こんな人に向く:友情と勝負ごとで胸を熱くしたい人、一本道の物語に身を任せたい人。
シリーズの位置づけ:『絆きらめく恋いろは』と同じ刃道の世界を描いており、時系列ではこちらのほうが前にあたる。前作を経ていなくても問題なく入れる作りで、逆に前作を知っていると効いてくる仕掛けもある。どちらから始めても構わない2本だ。
2021年 グラフィック賞|ふゆから、くるる。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 萌えゲーアワード2021 グラフィック賞 |
| ブランド | シルキーズプラス |
| 原画(イラストレーター) | あめとゆき/なのはなこひな |
| 原作の発売年 | 2021年 |
| FANZA配信日 | 2021-09-24 |
| ジャンル表記(FANZA) | CGがいい/DL版独占販売/恋愛/デモ・体験版あり/世界観がいい/ミステリー/SF/キャラクターがいい/シナリオがいい/学園もの/ラブコメ/百合・レズビアン/シルキーズプラスブランド作品/冬が舞台のゲーム |
| FANZA商品名 | ふゆから、くるる。【萌えゲーアワード2021 グラフィック賞 受賞】 |
どんな話か
外界から遮断された学園が舞台で、生徒は全員がそこで寝起きしている。彼女たちの体は普通の人間のものとは違い、日々は穏やかに繰り返されていた。その平穏は、ある出来事を境に音を立てて崩れ出す。少女たちは自分の置かれた状況を自分で調べ始める。SFとミステリーを掛け合わせた作りで、季節は冬。ジャンル表記にあるとおり、少女どうしの関係が物語の中心に置かれている。
何が評価されているか
四季シリーズを追ってきた人からの言葉がいちばん多い。設定の飛びっぷりと、そのなかで大真面目に世界の成り立ちを考える姿勢は、これまでの3作と地続きだ。個性の強い登場人物たち、謎を追いかける道中の楽しさ、そして終盤の一点へ向かってすべてが収束していく構成が支持されている。シリーズのなかでは筋が追いやすく、テンポよく進むという評価も重なる。
こんな人に向く:癖の強いSFを求める人、謎を追いながら世界の成り立ちを考えたい人。
シリーズの位置づけ:四季をひとつずつ描いてきたシリーズの、締めくくりにあたる4作目だ。先行するのは『はるまで、くるる。』、『なつくもゆるる』、そして『あきゆめくくる』の3本。ここから始めることもできるが、前の3作を経ているほど受け取れるものが増える。順にたどるなら『はるまで、くるる。』から進めたい。
2022年 グラフィック賞|アンレス・テルミナリア
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 萌えゲーアワード2022 グラフィック賞 |
| ブランド | Whirlpool |
| 原画(イラストレーター) | 水鏡まみず |
| 原作の発売年 | 2022年 |
| FANZA配信日 | 2022-03-25 |
| ジャンル表記(FANZA) | ハーレム/CGがいい/DL版独占販売/恋愛/デモ・体験版あり/ファンタジー/世界観がいい/ブラウザ対応/シナリオがいい/学園もの |
| FANZA商品名 | アンレス・テルミナリア【萌えゲーアワード2022 グラフィック賞 受賞】 |
どんな話か
ギフトの名で呼ばれる異能を抱えた少年少女が、世界各地から一つの学園へ送られてくる。その力は戦いに使えるものとは限らず、本人が望んで手にしたわけでも、思いどおりに扱えるわけでもない。だから彼らは、療養所に預けられた病人に近い立場へ置かれている。主人公が背負う力も少々厄介で、眠りにつくたび、覚えていたことがひとつを残して失われる。共通の場面と各ヒロインの物語に散らばった断片は、最後に用意された物語でひとつにまとまる。
何が評価されているか
評価はヒロインたちへ大きく寄っている。ひとりひとりの造形と、原画・水鏡まみずの絵柄そのものを推す声が並び、キャラクターを目当てに手に取って満足したという語られ方をする。物語の側では、明るく転がしてきた共通の場面を経て、最後の物語で伏せてあったものを開く運びが評価されている。ブランドが積み上げてきた作風の延長にある一本として、過去作と並べて語られることも多い。
こんな人に向く:ヒロインの造形と絵柄で作品を選びたい人、異能ものの学園ファンタジーに惹かれる人。
シリーズの位置づけ:続き物ではなく、この1本で完結している。
2023年 グラフィック賞ほか|アマカノ2+
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 萌えゲーアワード2023 ユーザー支持賞・純愛系作品賞・グラフィック賞/萌えゲーアワード2023 4月月間賞 |
| ブランド | あざらしそふと |
| 原画(イラストレーター) | ピロ水 |
| 原作の発売年 | 2023年 |
| FANZA配信日 | 2023-04-28 |
| ジャンル表記(FANZA) | 巨乳/CGがいい/DL版独占販売/恋愛/デモ・体験版あり/夏が舞台のゲーム/キャラクターがいい/シナリオがいい/同棲/学園もの |
| FANZA商品名 | アマカノ2+【萌えゲーアワード2023 ユーザー支持賞・純愛系作品賞・グラフィック賞 受賞】【萌えゲーアワード2023 4月月間賞 受賞】 |
どんな話か
雪の深い土地を描いてきた「アマカノ」の系譜に連なる一本で、今回の舞台は白鷺市へ移る。物語が動き出すのは秋の入り口だ。帰省の帰り道、新幹線でとなりの席になった少女。ろくに口もきかないまま同居することになった従妹。幼なじみで、家が隣同士の少し年上の女性。この三人との距離が、木々の色づきとともに縮まっていく。本作にはその先の季節を描いた時間と、新しいヒロインの物語が加わっている。
何が評価されているか
シリーズを追ってきた人が口をそろえて集大成と呼ぶ一本だ。結ばれてからの時間をこれでもかと描き、丁寧さで押し切る。新しく加わったヒロインの評判がとりわけよく、もとの三人に見劣りしないと語られている。甘い場面の作り込みと絵の美しさを挙げる声も重なる。恋愛ものとして行き着くところまで行った、という言葉が並ぶ作品だ。
こんな人に向く:甘い時間だけをたっぷり味わいたい人、恋人になったあとの日々を描く作品を探している人。
シリーズの位置づけ:『アマカノ2』の続きにあたる内容で、本編のヒロインたちのその後と、新しいヒロインの物語が入っている。『アマカノ2』から順に進めたい。シリーズの入り口にあたる『アマカノ』は明るいエロスのエロゲ10本で、後年の作品は純愛エロゲ10本で扱っている。
2024年 グラフィック賞|美少女万華鏡異聞 雪おんな
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 萌えゲーアワード2024 グラフィック賞 |
| ブランド | オメガスター |
| 原画(イラストレーター) | 八宝備仁 |
| 原作の発売年 | 2024年 |
| FANZA配信日 | 2024-04-26 |
| ジャンル表記(FANZA) | 巨乳/CGがいい/恐怖・ホラー・伝奇物/パイズリ/恋愛/アニメーション/エロに定評/コスプレ/人外/世界観がいい/ミステリー/シナリオがいい/演出がいい/冬が舞台のゲーム |
| FANZA商品名 | 美少女万華鏡異聞 雪おんな【萌えゲーアワード2024 グラフィック賞 受賞】 |
どんな話か
山にこもって腕を磨いていた武道家が、雪女と出会う。人ならざる者と人とが想い合う、種族の違いを越えた恋の話だ。雪女の言い伝えといえば結ばれない結末が定番だが、本作はそこを踏まえたうえで別の道を選ぶ。重苦しい語り口は薄く、笑える場面を挟みながら進んでいく。
何が評価されているか
絵の力で押し切る一本だ。彩色の密度、動きのついた場面、ヒロインの見せ方まで、画面の質そのものが評価の中心にある。物語は雪女の伝承をなぞる王道で、堂々と直球を投げてくる。ヒロインの愛らしさと性描写の濃さを挙げる声が並び、シリーズの過去作から絵と演出が一段上がったと語られている。
こんな人に向く:絵の美しさを第一に選びたい人、人ならざる相手との恋に惹かれる人。
シリーズの位置づけ:『美少女万華鏡』シリーズの外伝にあたる。過去作とは物語がつながっておらず、この1本から入って問題ない。
2024年 グラフィック賞ほか|オトメ世界の歩き方
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受賞 | 萌えゲーアワード2024 ユーザー支持賞・グラフィック賞 |
| ブランド | オルトロス |
| 原画(イラストレーター) | mignon |
| 原作の発売年 | 2024年 |
| FANZA配信日 | 2024-10-25 |
| ジャンル表記(FANZA) | 巨乳/CGがいい/DL版独占販売/恋愛/デモ・体験版あり/エロに定評/近未来/ブラウザ対応/キャラクターがいい/女装・男の娘/学園もの |
| FANZA商品名 | 【オトメき】オトメ世界の歩き方【萌えゲーアワード2024 ユーザー支持賞・グラフィック賞 受賞】 |
どんな話か
機械との戦いを越えた先の未来。人類は管理AIに守られて生き、法によって男女は分けられ、社会の主導権は女性が握っている。主人公は男であることを隠し、辺境の村でひっそりと日々を送っていたが、上からの指示で女性だけの養成校へ送り込まれる。そこで出会った少女と、厳しい訓練の日々。心を寄せていくほど、正体を明かせない立場が重くのしかかる。女装ものの体裁に、SF、軍事、風刺、そして笑いが同居した作品だ。
何が評価されているか
盛りだくさんの設定を笑いで転がしながら、最後まで運びきる腕前が評価されている。飛び道具のような世界と、そこから飛び出す台詞の切れ味で笑わせておいて、終盤ではきちんと物語の芯へ戻ってくる。始める前の予想を裏切られたという語られ方が多く、女装ものとして構えているとまるで別のものが出てくる。主人公の可愛らしさ、表情の作り込み、mignonの絵柄を挙げる人もいる。選択肢のない一本道で、一気に終えられる長さだ。
こんな人に向く:変わった設定に惹かれる人、笑いながら最後まで走り抜けたい人。
シリーズの位置づけ:続き物ではなく、この1本で完結している。
原画から選ぶなら
好きなイラストレーターから次の1本を決めたい人のために、12本の原画をまとめておく。
| 原画 | 作品 |
|---|---|
| まさはる/人丸 | 聖なるかな |
| やすゆき/ヨダ | きっと、澄みわたる朝色よりも、 |
| たにはらなつき/せせなやう | PrismRhythm −プリズムリズム− |
| べっかんこう/夏野イオ | 千の刃濤、桃花染の皇姫 |
| さそりがため/芦俊/ちこたむ | お家に帰るまでがましまろです |
| ぺろ/うすめ四郎/にろ/萌木雄太 | 絆きらめく恋いろは |
| ぺろ/うすめ四郎/ギザン/noyF | 紅月ゆれる恋あかり |
| あめとゆき/なのはなこひな | ふゆから、くるる。 |
| 水鏡まみず | アンレス・テルミナリア |
| ピロ水 | アマカノ2+ |
| 八宝備仁 | 美少女万華鏡異聞 雪おんな |
| mignon | オトメ世界の歩き方 |
CRYSTALiAの2本はぺろとうすめ四郎が共通で担当しており、絵柄は地続きだ。片方が気に入ったなら、もう片方も外さない。べっかんこうは『穢翼のユースティア』の原画も手がけていて、そちらはエロゲ初心者おすすめ6本で扱っている。
どれからプレイするか
絵の力をいちばんの目当てにするなら
2016年『千の刃濤、桃花染の皇姫』と2024年『美少女万華鏡異聞 雪おんな』。前者は立ち絵と背景の見せ方で場面を組み上げ、後者は彩色の密度と動きのついた場面で押してくる。この12本のなかでは、絵そのものが真っ先に語られる2本だ。
穏やかな空気に浸りたいなら
2010年『PrismRhythm −プリズムリズム−』と2009年『きっと、澄みわたる朝色よりも、』。前者は水と緑の島でひたすら癒され、後者は秋の色と和の意匠に包まれる。
熱くなりたいなら
2020年『紅月ゆれる恋あかり』と2017年『絆きらめく恋いろは』。どちらも架空競技・刃道を扱い、勝ち負けのはっきりつく試合で盛り上げる。より熱さに寄っているのは前者だ。
甘い時間と性描写を求めるなら
2017年『お家に帰るまでがましまろです』と2023年『アマカノ2+』。前者は明るく賑やかに、後者は落ち着いた恋愛として、結ばれてからの時間をたっぷり描く。
変わった設定を味わいたいなら
2024年『オトメ世界の歩き方』、2021年『ふゆから、くるる。』、2022年『アンレス・テルミナリア』。1本目は笑いで転がし、2本目はSFとミステリーを掛け合わせ、3本目は異能を抱えた少年少女の学園を描く。
物語を追うだけでなく、ゲームとして遊びたいなら
2007年『聖なるかな』。盤面で部隊を動かすシミュレーションRPGで、この12本ではただ一つ、遊ぶ手ごたえが評価の中心にある。
プレイする順番があるもの
2023年『アマカノ2+』は『アマカノ2』の続きにあたるので、そちらから。2021年『ふゆから、くるる。』は四季をめぐる4作の締めくくりにあたり、『はるまで、くるる。』から順に触れたほうが受け取れるものが増える。2007年『聖なるかな』は『永遠のアセリア』と世界を共有する第二章だ。2017年『絆きらめく恋いろは』と2020年『紅月ゆれる恋あかり』は同じ刃道の世界を描いた2本で、どちらから始めても構わない。残りはすべて、その1本から入れる。
体験版を試すなら
『PrismRhythm −プリズムリズム−』『お家に帰るまでがましまろです』『美少女万華鏡異聞 雪おんな』を除く9本には体験版がある。絵柄との相性は触ればすぐ分かるので、先に確かめてから決めるのが早い。
絵で選ばれた12本を並べて見えるもの
グラフィック賞は絵と画面まわりに贈られる賞だ。ところが、この12本について語られる言葉は、まず物語とキャラクターへ向かう。『聖なるかな』で真っ先に挙がるのは戦闘の手ごたえ、『紅月ゆれる恋あかり』は試合に懸ける少女たちの気持ち、『オトメ世界の歩き方』は設定の飛びっぷりと笑いだ。絵が良いのは前提として飲み込まれ、その先で何が起きたかが語られている。
それでも、絵が作品の芯に食い込んでいる例ははっきりある。『千の刃濤、桃花染の皇姫』は立ち絵と背景の見せ方が忠義の物語をそのまま押し上げているし、『きっと、澄みわたる朝色よりも、』は秋の色と和の意匠がなければ成立しない。『美少女万華鏡異聞 雪おんな』にいたっては、画面の質こそが作品の目的地だ。絵は好みの入り口であると同時に、物語を届けるための装置でもある。
もう一つ、この12本を並べると原画家の名前が見えてくる。同じ人が描いた作品はどこかで手触りが通じており、「この絵が好きだ」という感覚は次の1本を選ぶ物差しとしてよく働く。上の一覧を、その物差しとして使ってほしい。
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